治療院・整体

整骨院のレセコンと予約システム併用|線の引き方と確認5点

19分で読める

整骨院でレセコンと予約システムを併用するなら、先に決めるのは「どこで線を引くか」

保険(療養費)の請求はレセコン、予約と患者さんの記録と自費のお金は別のツール。整骨院でレセコンと予約システムを併用しようとするとき、つまずくのは製品選びではなく、どこで線を引くかです。この記事でわかることは3つです。(1)何を2つに割り振るのか、(2)割り振り方を決める3つの基準、(3)自費側の道具を選ぶ前に確かめておく5点です。

結論:1つにまとめようとせず、4つの荷物を2か所に割り振る

先に答えをお伝えします。全部を1つに集めようとしないでください。 保険(療養費)の請求は専用の仕組みが必要な領域で、そこを動かさない前提で組むほうが早く着地します。

院の中で動いているものを分解すると、荷物は4つです。

  1. 患者さんの連絡先と予約
  2. 施術の記録
  3. お金(保険で扱う分/自費の分)
  4. 患者さんにお渡しする書類(領収書・明細)

このうち、保険で扱う分のお金と、それに紐づく請求の手続きは、専用の仕組みに置いたままにします。残りの3つは、別の道具でも回ります。つまり決めるのは「どのツールがいちばん優れているか」ではなく、4つの荷物を2か所にどう割り振るかです。

割り振りの基本は「請求の相手が誰か」です。保険者に請求するものは専用側、患者さんご本人に請求するものは自費側。この1本を先に引いてしまうと、あとの判断がほとんど自動で決まります。

必要なのは紙1枚です。今日決められます。

「1つで全部できるもの」を探している間、導入は止まったままになる

保険と自費の両方がある院が導入で止まるとき、原因はたいてい同じところにあります。保険の請求から自費の売上、予約、記録までを1つで賄えるものを探し続けてしまうことです。

探し続けること自体は自然な反応です。道具が2つに増えれば、入力の手間も、費用も、覚えることも増えます。だから「1つで済むなら、そのほうがいい」と考えます。

けれど、この探し方には2つの問題があります。

1つめ、比較の軸が定まりません。 保険の請求に強い仕組みは、予約の受け付けや患者さんへの連絡が手薄なことが多く、予約や記録に強いツールは保険の請求を扱いません。土俵の違うものを並べているので、どれを見ても「帯に短し」に見えます。結果、比較表だけが増えていきます。

2つめ、いちばん困っていることが後回しになります。 実際に手が止まっているのは、保険の請求ではないことが多いはずです。電話でしか予約を受けられない、紙の問診票を書き写している、自費の売上がいくらか月末まで分からない。こうした日々の詰まりは、保険側を動かさなくても解けます。にもかかわらず「全部入りが見つかってから」と待っている間、詰まりはそのまま残ります。

ここで、私たちが導入のご相談をお受けするなかで感じていることを書いておきます。「全部入りを探す」は、判断を先送りするいちばん自然な形です。探している間は何も決めなくてよく、何も失わないように見えます。ところが実際には、探している期間そのものが費用になっています。予約も来院の履歴も、記録を取りはじめた日からしか貯まらないからです。半年探し続けた院には、半年ぶんの記録がありません。だから探すのをやめる日を、先に決めておくほうが結果的に早いと考えています。カレンダーに「この日までに決まらなければ、分ける形で始める」と書いておくだけでも違います。

線を引く前に、4つを1枚に書き出す

いきなりツールを比べても決まりません。先に、いま院で動いているものを書き出します。項目は先ほどの4つです。

書き出すもの中身の例置き場所の考え方
①患者さんの連絡先と予約氏名・連絡先・次回の来院日・来院の履歴どちらにも置ける。二重に持たないことだけ決める
②施術の記録主訴・経過のメモ・同意書・問診票保険で扱う分に関わる記録は専用側の枠組みに沿う。自費の分はどちらでも
③お金保険で扱う分の金額/自費の金額/入金の記録保険で扱う分は専用側。自費は自費側に寄せる
④患者さんにお渡しする書類領収書・明細ここが分かれる。いちばん先に決める

書き出すときのコツは、「どのツールにあるか」ではなく「いま誰がどこに書いているか」で書くことです。ノートに書いている、レジの紙を取ってある、頭の中にある。それも1行として書き出します。書き出してみると、4つのうち1つか2つは、どこにも記録が残っていないことがよくあります。

なお、保険(療養費の受領委任)を取り扱っている場合、施術に関する記録の保存については別の枠組みがあります。自費のみの運用と前提が異なるため、該当する場合は所管の厚生局や所属する団体の案内にしたがってください。この記事では、その枠組みの中身には立ち入りません。

どちらに置くかは、3つの基準で決める

4つを書き出したら、1つずつ置き場所を決めます。判断の材料は3つです。上から順に当てはめてください。

基準1:請求の相手は誰か。
保険者に請求するものか、患者さんご本人に請求するものか。前者は専用側、後者は自費側です。ここがいちばん強い基準で、③のお金はほぼこれだけで決まります。

基準2:そのデータを、後から誰が見るか。
院内の自分だけが見るのか、患者さんも見るのか、税理士も見るのか。患者さんの目に触れるもの(予約の確認、領収書、次回のご案内)は、患者さんとのやり取りが完結する側に寄せます。税理士に渡すものは、年に一度まとめて出せる側に寄せます。院内だけで完結するメモは、いちばん書きやすい場所で構いません。

基準3:その線を引くと、二重入力が1日に何回増えるか。
ここを数字で見積もってください。1日の来院が30人で、そのうち保険と自費の両方を受ける方が10人いるなら、その線は1日10回の二重入力を生みます。月に直せば200回前後になります。この数が大きくなる線は、引き直します。

基準3で線を引き直す例を挙げます。「患者さんの連絡先は両方に入れておく」と決めると、新患のたびに2回入力することになります。住所が変わるたびに2か所を直すことにもなります。この場合は「連絡先の原本はどちらか一方」と決め直し、もう一方には最低限の目印(氏名とカルテ番号)だけを置きます。同じ情報を2か所で育てないのが原則です。

同じ日に保険と自費が重なったとき、受付でどう言うかを先に決める

線を引いたあと、いちばん最初に現場で効いてくるのがここです。同じ日に保険で扱う施術と自費のメニューの両方を受けた患者さんに、何をどう渡すかという問題です。

仕組みを2つに分けた以上、その日の記録も2つに分かれます。領収書も、原則として2枚になります。これは想定内の結果であって、失敗ではありません。ただし、決めずに始めると受付でその都度迷います。

始める前に、次の3つを決めて紙に書いておいてください。

  1. 渡す枚数と順番 2枚を同時に渡すのか、まとめて封筒に入れるのか。
  2. 合計金額の伝え方 お会計のときに口頭で伝える金額は、合計なのか、内訳なのか。合計を伝えるなら、その合計をどこで計算するかも決めます。
  3. 聞かれたときの一言 「どうして2枚なんですか」と聞かれたときの答えを、先に文章にしておきます。長い説明は要りません。取り扱いが分かれているため書類も分かれる、という事実だけで足ります。

受付を複数名で回している院では、ここを決めておくだけで質問の数が減ります。逆に、ここを決めないまま運用を始めると、対応する人によって説明が変わり、患者さんからの問い合わせが増えます。

「保険は保険、自費は自費で領収書を出す」と割り切った時点で、話が前に進んだ

ここで、実際にこの線引きを決めた院のお話を紹介します。保険と自費の両方を扱う接骨院のオーナーAさん(仮名・院長のほかに受付のパートの方が在籍)に、導入前のご相談でうかがった内容です。

Aさんが最初におっしゃっていたのは、保険側を動かしたいということではありませんでした。

「保険はレセコンでいいんですけど、現金とカード決済の動きを(自費側のツール)だけで完結するために」

保険の請求は動かさない。動かしたいのは、お金の動きを1か所で見られるようにすることだけ。 ここが最初から切り分けられていました。実際、この時点でAさんが確かめていたのは、消費税の非課税と課税を分けて入力できるかという一点で、保険の請求そのものを移す話は出ていません。クレジット決済も、レセコンの提供元が出している端末をそのまま使い続ける前提でした。

やり取りの途中で、Aさんはこう言葉にされました。

「保険の分は保険でこっちで領収書を出して、自費は自費でそっちで出せばいいってことか。単純に。」

この一言が出た時点で、検討は前に進みました。 それまで「1つにまとめられるか」を確かめる話だったものが、「2つに分けた形で何をどう置くか」という設計の話に変わったからです。

ここから学べることは2つあります。1つは、割り切る場所は「患者さんにお渡しする書類」だったということ。システムの機能ではなく、受付で起きることのほうが、判断の分かれ目になっていました。もう1つは、割り切った瞬間に検討が具体化したことです。「まとめられないなら見送り」ではなく「分けた形で組む」に切り替わると、確かめるべきことが一気に絞られます。

自費側の道具を選ぶ前に、確かめておく5つ

線を引き終えてから、自費側に置く道具を選びます。比較表を眺める前に、次の5点を自分の院の条件に当てはめて、先に答えを出しておいてください。この5点が決まっていれば、候補は自然と絞れます。

  1. 税の区分を分けて入力する必要があるか。

必要なら、それができる道具かどうかを先に確かめます。税込の金額だけを管理する作りのものもあります。必要かどうかの判断は、後述の「年に一度の帳簿」の節と合わせて考えてください。

  1. 患者さんのデータを、ファイルで出し入れできるか。

入れるときだけでなく、出せるかも確かめます。今のレセコンから患者情報を出せる形式は何か、移す先はそれを受け取れるか。将来乗り換えるときにも同じ問いが効いてきます。この観点は予約システムのサービス終了で顧客データはどうなる?預ける前の3確認にまとめてあります。

  1. いま使っている決済の端末を、変えずに使えるか。

決済の端末を、レセコンの提供元が出しているもので済ませている院もあります。端末を変えずに使えるなら、切り替えの手間はぐっと減ります。自費側の道具に決済の連携があるかどうかより、今の端末を残せるかを先に見てください。

  1. 使う端末で動くか。

受付のパソコン、施術室のタブレット、自分のスマートフォン。どれで何をするかを決めてから、その端末で動くかを確かめます。台数や端末の種類で費用が変わる仕組みのものもあるので、そこも合わせて聞いておきます。

  1. 人数が増えたときにどう変わるか。

受付の方を含めて、何人がその道具を使うのか。出退勤や給与の管理まで載せるなら、使う人の数はさらに増えます。人数で費用が変わる作りのものが多いので、今の人数ではなく、1年後に想定される人数で見積もってください。

この5点は、どの道具を選ぶかに関係なく答えが出せます。先に答えを紙に書いてから比較を始めると、比較表を見る時間はぐっと短くなります。

税の扱いが分かれることは、国の資料でも区分されている

先ほどの5点のうち、1つめだけは判断が難しいので補足します。なぜ税の区分を気にする必要があるのかという話です。

国税庁のタックスアンサーNo.6201 非課税となる取引(令和8年4月1日現在法令等)では、消費税がかからない取引の一つとして「健康保険法、国民健康保険法などによる医療、労災保険、自賠責保険の対象となる医療など」が挙げられています。一方で同じページには、「美容整形や差額ベッドの料金および市販されている医薬品を購入した場合は非課税取引に当たりません」とも書かれています。

つまり、保険で扱う分と、患者さんご本人にお支払いいただく分とでは、消費税の扱いが分かれることがあるというのが国の資料の書きぶりです。だから、院の中でこの2つが混ざった状態で記録されていると、年に一度その混ざったものをほどく作業が発生します。逆に、最初から2か所に分けて記録されていれば、ほどく作業は要りません

これは、2つに分けることの数少ない「得」の部分です。二重入力が増えるのは損ですが、税の区分がそのまま記録の置き場所と一致するのは得になります。

なお、ご自身の院でどの売上がどちらの区分に当たるかは、取り扱っている内容によって変わります。個別の判断は税理士にご確認ください。 この記事では、税額の計算方法には立ち入りません。

年に一度の帳簿をどちらで作るかを、始める前に決める

2本立てにすると、決算や確定申告のときに2つをつなぐ作業が発生します。ここを始めてから考えると、翌年の2月に慌てます。

決めておくことは3つです。

  1. どちらを主にするか。 年に一度の集計を、保険側の資料に自費の数字を足す形で作るのか、自費側の資料に保険の数字を足す形で作るのか。どちらでも構いませんが、決めておかないと毎年やり方が変わります。
  2. どの帳票を出せばよいか。 これは始める前に税理士に聞いてください。 年に一度「この形式で出してください」と言われてから対応すると、1年分をさかのぼることになります。先に聞いておけば、日々の記録の残し方をその形式に合わせられます。
  3. つなぐ作業を誰がいつやるか。 月に一度なのか、年に一度なのか。月に一度のほうが1回あたりは軽くなりますが、回数は増えます。院の来院数と、自分がその作業に使える時間で決めます。

ここまで決まれば、線引きの設計は終わりです。

やってはいけない線の引き方3つ

うまくいかない形には、共通した型があります。3つとも、始めた直後は問題なく見えるのが厄介なところです。

1つめ、同じ患者さんの記録を、両方に二重で持つ。
「念のため両方に入れておこう」が出発点です。しばらくは問題ありません。崩れるのは、片方だけを直したときです。連絡先が変わった、来院の間隔が空いた、同意書を取り直した。どちらかにしか反映されていない状態が積み重なると、どちらが正しいのか誰にも分からなくなります。原本はどちらか一方と決め、もう一方には目印だけを置いてください。

2つめ、自費の売上だけを手書きのノートに残す。
「自費は件数が少ないから、ノートで足りる」という判断です。件数が少ないうちは実際に足ります。問題は、そのノートが増えたときに誰も集計しないことです。手書きのものは検索もできず、並べ替えもできません。結果、月の途中で「今月の自費はいくらか」が分からないままになります。自費の分が少ないのであれば、なおさら最初から記録の置き場所を決めてしまうほうが手間は小さく済みます。

3つめ、「そのうち1つにまとめる」と決めないまま、両方を走らせ続ける。
これは、そうと気づかないまま陥りやすい形です。暫定のつもりで2つを回しはじめ、暫定であることを理由に、どちらにも本気で記録を寄せません。すると両方が中途半端になります。2つで回すと決めたなら、それを暫定にしないでください。 線を引き、その線を前提に運用を組む。まとめる日が来るとしても、それはツールが変わったときの話で、日々の運用を宙ぶらりんにしておく理由にはなりません。

業態ごとに、重くなる場所が違います

同じ「2つに分ける」でも、どこがいちばん重いかは業態で変わります。

  • 整骨院・接骨院(保険と自費の両方) いちばん重いのは④の書類です。同じ日に両方を受ける患者さんがいる以上、領収書の枚数と伝え方を先に決める価値がもっとも高い業態です。なお、案内や掲示を書くときは、料金・通い方・受付の手順といった手続きの説明にとどめ、施術の結果や体の変化に触れる表現は使いません。厚生労働省のあはき・柔整広告ガイドライン(2025年2月18日)では、院のホームページ自体は原則として広告規制の対象外とされる一方、リスティング広告やSNSへの投稿は広告として扱われ、広告にあたらないホームページにも虚偽・誇大な内容を載せないことが求められています。
  • 鍼灸(保険の取り扱いあり) 同意書のやり取りが加わるぶん、②の記録の置き場所が重くなります。書類の受け渡しが発生するものは、患者さんとのやり取りが完結する側に寄せておくと探す時間が減ります。
  • 整体・整骨院(自費のみ) この記事の線引きは要りません。分けずに1か所へ寄せられます。この場合に効いてくるのは初回料金の設計のほうで、整体院・サロンの初診料は取る・取らない?金額の決め方と見せ方にまとめてあります。
  • 自費のメニューに回数券や前払いがある院 ③のお金の線引きに、前払いの扱いが加わります。受け取った時点では売上ではなく、これから提供するぶんを預かっている状態です。詳しくは整骨院の回数券は「前受金」|都度払いと分けて管理する方法をご覧ください。
  • 受付を複数名で回している院 ①の予約と④の書類の両方が重くなります。説明する人が複数いるぶん、文面で揃えておく必要があるからです。受付の手順そのものを短くする話は整骨院・整体院のweb問診票をiPadで運用する|受付を短くする手順にあります。

まとめ

整骨院でレセコンと予約システムを併用するときに決めるのは、製品ではなく線の位置です。

先に、4つを1枚に書き出します。 患者さんの連絡先と予約、施術の記録、お金、患者さんにお渡しする書類。いま誰がどこに書いているかで書き出すと、記録が残っていないものが見つかります。

割り振りは3つの基準で決めます。 請求の相手が保険者か患者さんご本人か。そのデータを後から誰が見るか。そしてその線が1日に何回の二重入力を生むか。3つめが大きくなる線は引き直し、同じ情報を2か所で育てないようにします。

先に決めておくのは、受付で起きることです。 同じ日に両方を受けた患者さんに領収書が2枚になること、合計金額の伝え方、聞かれたときの一言。ここを決めずに始めると、対応する人によって説明が変わります。

自費側の道具は、5点の答えを出してから選びます。 税の区分を分ける必要があるか、データをファイルで出し入れできるか、今の決済端末を残せるか、使う端末で動くか、人数が増えたときにどう変わるか。

そして、年に一度の帳簿をどちらで作るかは、始める前に税理士に聞いておきます。

2つに分けることは、妥協ではありません。請求の相手が違うものを無理に1か所へ集めないという、設計上の判断です。線を引いてしまえば、止まっていた導入はその日から動きはじめます。

自費側の予約・記録・お金を1か所にまとめるなら

保険(療養費)の請求は専用の仕組みに置いたまま、自費の予約・患者さんの記録・自費の売上だけを1か所にまとめたい。その受け皿として、SALONA(サローナ)をご検討ください。予約の受け付け、カルテと問診票、自費のお会計と売上の記録、出退勤と給与の管理までを1つで扱えます。

なお、保険(療養費)の請求やレセコンとの連携には対応していません。お会計と売上の管理は税込での入力で、非課税を指定しての入力もできません。線を引いたうえで自費側に置く道具として、どこまで賄えるかをご確認ください。

自費側の運用をSALONAで見てみる →


よくある質問(FAQ)

Q. 整骨院でレセコンと予約システムを併用する場合、患者さんの情報はどちらに入れるべきですか?
A. どちらでも構いませんが、原本はどちらか一方に決めてください。両方で同じ情報を育てると、片方だけを直した状態が積み重なり、どちらが正しいか分からなくなります。決め方の目安は2つです。(1)そのデータを後から誰が見るか。患者さんとのやり取り(予約の確認、次回のご案内)に使うなら、やり取りが完結する側に置きます。(2)その線を引くと二重入力が1日に何回増えるか。新患の登録や連絡先の変更のたびに2回入力が発生するなら、線を引き直す合図です。原本でないほうには、氏名とカルテ番号のような最低限の目印だけを置きます。

Q. 同じ日に保険で扱う施術と自費のメニューの両方を受けた場合、領収書はどうなりますか?
A. 仕組みを2つに分けているなら、領収書も原則として2枚に分かれます。これは想定内の形です。大切なのは、始める前に受付での渡し方を決めておくことです。決めておくのは3つで、(1)2枚を同時に渡すのかまとめるのか、(2)お会計のときに口頭で伝えるのは合計か内訳か、(3)「どうして2枚なんですか」と聞かれたときの一言です。長い説明は要りません。取り扱いが分かれているため書類も分かれる、という事実だけで足ります。受付を複数名で回している院ほど、ここを文面で揃えておく価値が大きくなります。

Q. 保険と自費で消費税の扱いは変わりますか?
A. 国税庁のタックスアンサーNo.6201 非課税となる取引(令和8年4月1日現在法令等)では、消費税がかからない取引の一つとして「健康保険法、国民健康保険法などによる医療、労災保険、自賠責保険の対象となる医療など」が挙げられています。一方、同ページには「美容整形や差額ベッドの料金および市販されている医薬品を購入した場合は非課税取引に当たりません」との記載もあります。院の売上のうちどれがどちらの区分に当たるかは、取り扱っている内容によって変わります。ご自身の院での区分と、年に一度どの帳票を出せばよいかは、始める前に税理士にご確認ください。 先に聞いておくと、日々の記録の残し方をその形式に合わせられます。


運営:株式会社art crat./SALONA編集部
小規模・個人サロン、自費の治療院の経営・集客・ツール選びに、現場の手順で具体的に答えるメディアです。
公開日:2026-09-21/最終更新:2026-09-21
本記事の一部は、導入をご検討中の院へのヒアリングに基づき匿名化して掲載しています。
参照:国税庁タックスアンサー No.6201 非課税となる取引(令和8年4月1日現在法令等)/厚生労働省「あはき・柔整広告ガイドライン」(2025年2月18日・いずれも2026年9月確認)

この記事をシェア

XでシェアLINEで送る